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【明治時代】217 経済の近代化と松方財政【日本史】 — Transcript

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  1. 0:01はいどうもみなさんこんにちは 今回は経済の近代化と松方財政
  2. 0:06についてお話ししていきます 明治時代が始まって経済の責任者
  3. 0:10となったのは大隈重信 しかしその大隈重信も
  4. 0:14明治十四年の政変で政府を辞めた ので
  5. 0:17その後を松方正義が継ぎました 今回の主役はこの松方正義です
  6. 0:23経済の話は久しぶりなので まず最初に今までの振り返りから
  7. 0:27始めていきましょう
  8. 0:31明治維新によって様々なものが 変化していく中で
  9. 0:35経済の制度も大きく変わりました 江戸時代には石高
  10. 0:39つまり土地の価値は米の収穫量 で決まっており
  11. 0:43それらの土地を村単位で1つにまとめて 村に米を年貢として納めさせて
  12. 0:49いたのです しかし明治時代になるとこれが
  13. 0:52変わります 明治時代は地価
  14. 0:54つまり土地の価値はお金の値段 で決められるようになったのです
  15. 0:59納税方法は江戸時代の村単位から 個人単位に変わっており
  16. 1:04納める物も米からお金に変わり ました
  17. 1:07これらの変化は以前お話した 地租改正という改革によって成
  18. 1:11し遂げられたもので 明治政府が土地の値段とその土地の
  19. 1:15所有者を決めて 土地の値段の3%を税としてお金
  20. 1:19で払うようにと命令した改革でした
  21. 1:23しかし地租改正には重大な欠点 がありました
  22. 1:27インフレの時は政府に不利で デフレの時は政府に有利となる
  23. 1:32制度だったことです インフレというのはインフレーション
  24. 1:35の略で 物の値段が上がっている状態のこと
  25. 1:38をいいます 逆にデフレというのはデフレーション
  26. 1:42の略で 物の値段が下がっている状態のこと
  27. 1:45をいいます 高校生でも理解できるように
  28. 1:48少し例え話をしましょう お小遣いが100円と決まっている
  29. 1:52とします そんな時にお店に行ったら
  30. 1:55昨日100円だったお菓子が今日は 200円になっていました
  31. 1:59100円では買えなくて困りますよね これがインフレです
  32. 2:04デフレはこれの反対です 昨日100円だったお菓子が今日は
  33. 2:0850円になったらどうでしょう お菓子が2個買えて嬉しいですよ
  34. 2:12ね これがデフレです
  35. 2:14これを政府に置き換えて考えて ください
  36. 2:17地租の3%をお金で納めてもらった 政府は
  37. 2:20インフレになれば物が買えなくて 困ります
  38. 2:23反対にデフレになれば物がたくさん 買えて嬉しいです
  39. 2:27つまり政府の財政は 物価に左右されてしまうようになって
  40. 2:32いたのです
  41. 2:33となると問題になってくるのは この頃はインフレとデフレどっち
  42. 2:37だったのか ということでしょう
  43. 2:39インフレであれば政府に不利で デフレであれば政府に有利だった
  44. 2:43のですが この頃はなんとインフレでした
  45. 2:46つまり政府に不利な状態だった のです
  46. 2:49なぜインフレだったかというと たくさんお金を刷ったからです
  47. 2:53明治維新で行われた数々の改革 は
  48. 2:56当然ですがお金が必要でした 特に西南戦争でたくさんのお金
  49. 3:00を必要とした政府は 4200万円の不換紙幣を発行していた
  50. 3:05のです これがインフレの原因でした
  51. 3:08さて今出てきた不換紙幣という 言葉ですが
  52. 3:11少し難しい言葉なので説明を入れて おきます
  53. 3:15漢字を見たら予想できると思います が
  54. 3:18引き換えることができない紙の お金のことを
  55. 3:20不換紙幣といいます これと反対の言葉として
  56. 3:25引き換えることができる紙のお金 のことを
  57. 3:28兌換紙幣といいます ちなみに兌換紙幣は何と引き換える
  58. 3:33ことができるかというと 金もしくは銀でした
  59. 3:37金との兌換を保証する制度を金本 位制
  60. 3:40銀との兌換を保証する制度を銀 本位制と呼びます
  61. 3:44対する不換紙幣は交換を保証する 必要がありません
  62. 3:47兌換紙幣だと保有している金銀の 量に応じてしか
  63. 3:52紙幣を発行することはできません が
  64. 3:54不換紙幣だとお札を刷ろうと思 えばいくらでも刷れるわけです
  65. 3:58さて話を戻しましょう 西南戦争でお金が必要になった
  66. 4:02政府は 不換紙幣をたくさん印刷したという
  67. 4:05話でした 世間に出回っているお金の量が増える
  68. 4:08と 物を売っている商人はどう思う
  69. 4:11でしょうか みんなたくさんお金を持っている
  70. 4:14値上げしても売れるだろう こう思います
  71. 4:17こうして物価が上がりインフレ が起きるわけです
  72. 4:21インフレで困るのは 先ほど言った通り政府です
  73. 4:24このようにして政府は 財政難になってしまったのでした
  74. 4:28では米を作っている農民は インフレでどんな影響を受ける
  75. 4:32のでしょう
  76. 4:33結論から言うと 農民にとってインフレは嬉しい
  77. 4:37ことでした なぜかというと農民は米を作って
  78. 4:40いたからです インフレになれば物価が上がる
  79. 4:44そうなると当然ですが米の価格 も上がります
  80. 4:47米を作っている農民は 米が高く売れるようになって嬉しい
  81. 4:51のです 少し計算してみましょう
  82. 4:53地租改正によって決まった税率 は地価の3%でした
  83. 4:58しかし以前の動画でお話しした 通り
  84. 5:00伊勢暴動によって2.5%に引き下げ られています
  85. 5:053%から2.5%になったということは これだけで負担は6分の5に減って
  86. 5:10います その上米の価格が上がり2倍になって
  87. 5:14いたので 実質的には2分の1の減税
  88. 5:17つまり負担は6分の5かける2分の1 で12分の5
  89. 5:23パーセントに変換すると42%となり 農民の税負担は半分以下の42%に
  90. 5:29低下している状態でした わかりやすく言うと
  91. 5:32本来は100円の税を払わなければ いけない人が
  92. 5:3642円の税を払えばいいという状態 になっていたわけです
  93. 5:40さてこのままだと政府は困ります 農民たちの税負担が少ないという
  94. 5:44ことは 裏を返せば政府の税収が少ない
  95. 5:47ということです こうして政府の財政が悪化して
  96. 5:51世界における円の信用は低下 これが影響して財政は混乱し経済
  97. 5:57は不安定化 産業の停滞が引き起こされました
  98. 6:00このような状況で登場するのが 松方正義です
  99. 6:04大隈重信にかわって大蔵卿となった 松方正義は
  100. 6:08このように考えました 財政悪化の原因はインフレだ
  101. 6:12ということであれば対策は一つ 無理やりデフレにすればいい
  102. 6:17つまり好景気だと政府の財政が 悪化するから
  103. 6:21政府の手で無理やり不景気を作り 出そうとしたのです
  104. 6:25こうして政府は松方正義を中心 にインフレを収拾し
  105. 6:28財政の立て直しを目指していき ます
  106. 6:30松方財政です
  107. 6:32この時インフレになっている原因 は
  108. 6:34世間に出回っている不換紙幣の数 が多すぎることでした
  109. 6:38ということはインフレを抑える ためには
  110. 6:40不換紙幣の数を減らせばいいです そこで政府はまず最初に
  111. 6:44できるだけお金を使わないように しました
  112. 6:47こうすることで政府の支出が減り 少し余裕ができます
  113. 6:51さらに政府は 収入を増やすために
  114. 6:54お酒や煙草に関する税を増税したり 新たな間接税を新設したりしました
  115. 6:59こうすることで政府の財政は黒字 になり
  116. 7:02持っているお金が余りました このお金を使って全国に散らば
  117. 7:06っている不換紙幣を回収 世間に出回っているお金を燃や
  118. 7:10して お金の量を減らしていきます
  119. 7:12となるとインフレが収拾される ので物価は下落
  120. 7:16こうして政府の思惑通り不況が 訪れました
  121. 7:20さて政府が財政を立て直し 日本経済は復活しましたが
  122. 7:24農民の立場からみるとこれは悲惨 な状況です
  123. 7:28なにせ政府の力で無理やり不景 気にしたわけですから
  124. 7:31当然のように米の価格も落ちて います
  125. 7:34となると困るのは米を作っている 農民たちで
  126. 7:37生活が立ち行かなくなった農民 たちの中には
  127. 7:40追い詰められて子供を殺した者 や
  128. 7:42気が狂って自殺した者もいました 中には政府に対する反発からクーデター
  129. 7:48を起こそうとし 軍隊に鎮圧されるような人々もい
  130. 7:51ました これが前回の動画でお話しした
  131. 7:54民権運動の激化事件の原因の一つ です
  132. 7:58多くの農民の犠牲によって 日本は財政を立て直しましたが
  133. 8:02二度と繰り返してはいけません ということで松方正義は
  134. 8:06経済の制度を整えていきます 今回の政府財政の悪化は不換紙幣
  135. 8:10が増えすぎたことが原因でした その反省を活かして兌換紙幣へ
  136. 8:15転換しようと考えたのです
  137. 8:17ということで松方正義は 紙幣の発行に注目します
  138. 8:21そもそもこれまではどうしてい たかというと
  139. 8:23政府にお金がなかったこともあり 民間銀行に紙幣の発行を任せて
  140. 8:28いました 国立銀行です
  141. 8:30国立と書いてあるから紛らわしい けれど
  142. 8:33国ではなく民間の銀行です じゃあなぜ国立というのかという
  143. 8:37と アメリカのナショナルバンクに
  144. 8:39ならって作った銀行なので ナショナルを国立と和訳したから
  145. 8:44そのように呼ばれているという 経緯があります
  146. 8:47なんにせよ国立銀行という名前 の民間銀行が
  147. 8:51紙のお金を発行していたということ です
  148. 8:54この制度を改めなければ そう考えた松方正義は対策を打ち
  149. 8:58ます こうしてまず最初に行ったことが
  150. 9:00日本銀行創設です 政府はこれ以降国立銀行は紙幣
  151. 9:06を発行してはならないと宣言し 国立銀行は普通銀行に転換
  152. 9:11お札を発行できるのは日本銀行 だけ
  153. 9:14という制度にしていったのです こうすることで政府は
  154. 9:17日本銀行を通して 金融政策を実行できるようになりました
  155. 9:22その後政府は 不換紙幣から兌換紙幣への転換
  156. 9:25を行います 兌換銀行券条例です
  157. 9:29この条例によって日本銀行から 銀貨100円と交換できる銀兌換券
  158. 9:33が発行され 銀本位制が確立しました
  159. 9:37本来であれば金貨との兌換をした かったところだと思いますが
  160. 9:41まだ当時の日本は兌換できるだけの 金貨を持っていません
  161. 9:45ということでとりあえず 銀兌換が始まったのです
  162. 9:48こうして松方正義は 近代的な経済制度をある程度整
  163. 9:52えていきました ひと段落ついた政府は
  164. 9:55今まで政府の手で運営していた 鉱山や工場を
  165. 9:58積極的に商人に対して払い下げ を始めます
  166. 10:01こうして鉱山は主に三井が 造船は主に三菱が払い下げを受け
  167. 10:07民間における近代産業の発展に 大きな役割を果たしていくこと
  168. 10:13になるのです
  169. 10:17さていかがだったでしょうか 明治時代の初期は
  170. 10:20インフレにより政府の財政が悪化 して
  171. 10:22農民の生活は好転していました その影響で農民たちが自由民権
  172. 10:27運動に参加していたのです しかし松方財政によってその状況
  173. 10:31は反転 デフレにより政府の財政は好転
  174. 10:34して 農民の生活は悪化しました
  175. 10:37その影響で全国で 民権運動が激化していたのです
  176. 10:41政治と経済が密接に関わっている のですね
  177. 10:44密接に関わっているのはそれだけ ではありません
  178. 10:47外交も政治に影響を与えています ということで次の動画では
  179. 10:51条約改正運動についてお話しして いきます
  180. 10:53それではまた次の動画で

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